ここ数年前から”Webディレクターから開発ディレクター”という求人・職業の名称が増えてきています。開発ディレクターという職業が増えている理由として、企業が求めているWebディレクターのスキルが、フロントだけのスキルでは足りなく、「バックエンド」のディレクションスキルが必須で求められている背景があります。
私も2018年頃からWebディレクターから開発ディレクターに得意領域を変えて、周りのフリーのWebディレクターも「開発ディレクター」という肩書きにしている方が多くなってきました。
この記事を書いている編集者のプロフィール
Webディレクター / マーケッター / デザイナー / 株式会社StartupMarketing 代表
東後 哲郎(とうご てつろう)
1987年宮崎県生まれ。デザイン学校を卒業後、3年Webデザイナーを経験、イギリス·オーストラリアにてデザイナーとして活動。Webデザイナーから大手上場企業の新規事業立ち上げのマーケッターに転職。マーケッターを3年経験後、2016年4月からフリーランスとして活動。 →詳しいプロフィールや経歴はこちら
この記事で分かること
なぜ、今企業はWebディレクターでなく「開発ディレクター」を求めているのか?
理由①.フロントだけのスキルだと事業に大きい数値を出す事が出来ない為
事業会社のWebディレクターの場合、社内のエンジニアとの連携がマストで必要になってくる為です。フロントだけのスキルだけだと実際に採用・アサイン出来ないケースも多々見受けられます。
それに事業に大きくコミットする場合、フロントだけの変更でなく、バックエンド側も連携しないと大きい影響力を出す事が出来ない為です。
理由②.バックエンドと連携して簡易的に触れるソフトウェアが多数出てきた事。
マーケティングオートメーション(MA)などのソフトが開発された事に寄って、Webディレクターとシステムの関連性が近くなってきました。
バックエンドの理解があればディレクターが扱えるツールが、今後もどんどん増えてくる為、確実に必要なスキルになります。
こういった背景と理由がある為、システム開発のスキルは必須になり、出来ないと仕事・年収にも大きく影響が出る事が予想出来ます。
理由③.システムを通して自動化を行い、社内工数を圧縮する。
毎回手動でやらずに、エンジニアリングの力を連携させて、自動化が出来ます。今流行っているバズワードの「DX」ですね。
出来るだけクラウドと自動化をして、人的工数を圧縮して数値にコミット出来る事がIT企業の最大のバリューとなります。DXという言葉が流行っている中、対面や人的工数をかけている部分はどんどんシステム化が加速します。
それに伴い開発ディレクターの需要も加速してきます。
ここまでが、Webディレクターが開発ディレクターにアップデールする必要性がある社会背景と、3つの理由になりまして、下記から具体的に開発ディレクションを学ぶ方法になります。
Webディレクターが開発ディレクションのスキルを高める為に、出来る3つの事
私もフリーランスになって、開発ディレクションの案件をするようになりました。当初手探りでエンジニアの方に聞きながら進めておりましたが、流石に体系化出来なかったり、ピンとこなかったりした為、参考書籍やプログラミングスクールに通う事に。
①書籍:Webディレクションの新標準ルール:システム開発編
Webディレクター向けのシステム開発の書籍はこちら一冊になります。後はエンジニア向けの開発書籍が多いです。
素晴らしい一冊で、開発の要件定義からテスト・検証などが体型的に書かれています。読むだけでシステム開発の全体像が理解できる為、Webディレクターの手元には常に一冊必要になる書籍です。
今でも開発周りの要件定義を作成する時に、読み直しながら仕事をしていきます。フェーズ事にまとめっているので、開発ディレクターにとっては最高の書籍です。
②プログラミングの教室に通う
私が当初開発ディレクションに関わった時に、エンジニアとの連携で分からなすぎて、3ヶ月間オンラインのプログラミング教室で学習しました。アプリ開発のデータを溜め込む仕組みや用語、概念などを学習しました。
実際にコードを書ける所までは、Webディレクターには必要ないですが、考え方として理解するぐらいは必要になってきます。
1通りアプリを1回リリースする事で、全体像の理解をざっくりとする事が出来ました。全体を理解する上で、一度体験して見る事も知見になりますのでおすすめです。
③事業会社のWebディレクターに転職をして、開発ディレクションのスキルを習得する
広告代理店や制作会社だとデータを溜め込むバックエンドチームとの関わりも少ないと思いますが、事業会社だとSFスペシャリストなどのバックエンドチームがいます。
大きい所だとリクルートのWebディレクターだと開発ディレクターの募集をしていますね。事業会社に入って、実際に開発ディレクションの案件に携わって見る事が一番近道になります。
まとめと結論
フロントだけのWebディレクターの方は早めに”開発ディレクター”になる事をおすすめします。
フロント周りだけのワイヤーや進捗管理だけのスキルだと、今後需要も減ってくる事と、高い年収を見込む事が難しくなりますので、早めにスキルのアップデートをする事をおすすめします。