■ Webディレクターになる事を迷っているが、何が大変なのだろうか?よく長時間労働なども発生すると聞くけども実際の所、どうなのだろうか?現役の方からリアルな「大変な内容」を聞きたい。クライアントワークも大変なのだろうか?大変な事以上に「やりがい」も知りたい。
Webディレクターは仕事内容が多数あり「やりがいが大変ある職業」ですが、勿論「大変な事」も多数あります。Web業界に入って14年経ちますが、その大変な理由をご説明できればと思います。
3年〜5年と経験する事で、大変な事もカバー出来るようになってきますが、とはいっても私も現役でWebディレクターをしておりますが、日々大変な事にはぶつかりながら、分からない事は書籍などで学習をしながら仕事を進めております。
この記事を書いている編集者のプロフィール
Webディレクター / マーケッター / デザイナー / 株式会社StartupMarketing 代表
東後 哲郎(とうご てつろう)
1987年宮崎県生まれ。デザイン学校を卒業後、3年Webデザイナーを経験、イギリス·オーストラリアにてデザイナーとして活動。Webデザイナーから大手上場企業の新規事業立ち上げのマーケッターに転職。マーケッターを3年経験後、2016年4月からフリーランスとして活動。 →詳しいプロフィールや経歴はこちら
記事内容:この記事では、現役Webディレクターの実体験から、これまで大変だった事をピックアップしております。これからWebディレクターを目指す参考になればと思います。
■ その大変なことをどう対処・学習すればいいかを知れる
てつろう
この記事で分かること
1.現役Webディレクターが本音で語る「大変だった12のコト」
1-1.サービスサイトの数値責任を追いながら仕事をする事
会社はサービスサイトで売上を作り、成り立ちます。
Webディレクターの立ち位置は、サイトの価値を上げて、売上を上げる所までコミットする必要がある為「数値責任」が伴います。毎日数値を追いながら、改善施策を出していき、大変ではありますが、実績が数値に現れる為、やりがいにも繋がります。
1-2.クライアントの調整・会議体の設定等々
クライアントや会社の役員の方などの合意形成を行わないといけない為、スケジュールの調整・ミーティングのセット・キックオフ・定例会など様々な調整があります。
駆け出しの頃が1番大変ですが1年〜2年も経験すれば、やり方も体系化されてきて、慣れてきます。
私も駆け出しの時は、どう調整をしていいのか?会議体のアジェンダがない場合どうしたらいいだろうか?失礼に当たらないか?どうスムーズに合意を取っていくか?など大変な事は多々ありました。
社内の先輩ディレクターのやり方を見ながら、習得していく必要性があります。
1-3.社内のデザイナー・エンジニアの調整
デザイナーとエンジニアが円滑に業務が進むように、課題や要件を整理して、スケジューリングをしていく事がWebディレクターの役目です。
業務を進めていて、途中から要件が変わったりする事なども多々発生しますので、前段階でしっかり説明をして、変わった時は理由を伝えて調整をする必要性があります。
特にここの調整で、技術に疎いWebディレクターの方ですと、要件を詰める事も難しくなる為、Webディレクターの方も技術に強くなり、デザイン・システム開発周りの知見は必須・常にアップデートが必要になります。
【結論】デザイン修正を減らすには「マーケティング」が最重要の理由
エンジニアと円滑に進むように体系化されたおすすめの書籍「Webディレクションの新標準ルール – システム開発編」。何度も読み返せる程まとまっております。
Webディレクターには必須のシステム開発まわりの知識・進め方が書かれております。Webディレクターなので、システム開発の事は分からないと仕事にならない為、必須で理解が必要になります。
私は、Webディレクター兼 開発ディレクターでシステムチームとやりとりをするケースが多いですので、書籍で学習しながら確認を行っております。(ただ、当時は非常にシステムチームとやりとりは大変でした)
1-4.数ヶ月に1回、納品前は労働時間が長くなる可能性がある
公開日前は、業務が詰まったり確認などで労働時間が長くなる事があります。
今は納品前も含めて、きっちりスケジューリングをしている為、長くなる事はほとんどなくなってきましたが、1年目〜2年目は納品前は終電まで仕事をしている時期がありました。
納品前に細かいミスなどが見つかったりもする為、出来るだけ事前に細かく確認をしてバッファを取りながら進めて、スケジューリングをする必要性があります。
1-5.ブラック環境の広告代理店・制作会社に入社した時
これは転職での失敗経験ですが、割とブラックな広告代理店と制作会社は今でも多く、長期労働が当たり前の会社がありまし。
Web業界が残業が多いイメージがある事は、一部にブラックな会社があり体制が整っていなかったり、明らかに1人で抱える業務量が多い会社があるからです。
しっかりと転職時に選べば、そういった会社に入社せずに済みます。
過去に私は数回、転職に失敗をして労働時間が長い会社に入社した経験があります。その時は1日12時間労働でしたり土曜日出勤でしたり、、、。
今ではほとんどなく8時間で業務は終わるようにしております。転職や入社をする時は、会社の口コミを確認して入社する様にしましょう。
もし現在、労働時間が長い会社の場合、転職をおすすめします。
【実体験】Webディレクターが転職で失敗しない為の8の真実【徹底解説】
【実体験】Webディレクターが転職で失敗しない為の8の真実【徹底解説】
1-6.Web制作のプロジェクトマネジメント・推進方法が難しい
Webディレクターは多くのメンバーを巻き込んで、プロジェクトを推進していかなければなりません。
多い時は、事業会社になると数十人を連携させて、円滑に進める必要性があります。
プロジェクトマネジメントはWebディレクターの技術になりますので、体系化した進め方でないと、途中でつまづいたり、要件がコロコロと変わったり、スケジュール遅延が多々発生すると、メンバーの不満が溜まったりします。
私も、プロジェクトマネジメントの進め方で悩んでいる時に、片っ端から書籍を読んで習得をしていきました。その中でおすすめの書籍を「プロジェクトマネジメントをする上で、参考にすべき書籍4冊」にまとめて重要部分を抜粋しております。
プロジェクトマネジメントをする上で、参考にすべき本4冊プロジェクトマネジメントはデザインやシステム開発と同様に「技術」になりますので、学習と習得をしていきましょう。
1-7.ワイヤーの作成・整合性・クライアントの合意が難しい
ワイヤーの作成は完成した設計書だけですと、簡単そうに見えますがワイヤーの設計を作り込むまでに、様々な企画・調査を行なって設計をしていきます。
完成した内容を、クライアントに合意をもらうまでの文脈の整理が大変です。
何を持って、このワイヤーが良いのか?までをロジックを作って作成していかなければなりません。
「UXデザインをはじめる本」に、Web制作〜ワイヤー作成までの流れが解説してありおすすめです。
1-8.アクセス解析などのデータ分解が難しい
Googleアナリティクスや社内の顧客データベース(sales force等々)・Tableau(BI)などを活用して、現在のサイトの状況を定量的に良し悪しを、判断する必要性があります。
アクセス解析は、観点が広くある為、データをうまく活用出来るまでは、年数がかかります。
アクセス解析のスキルも、Webディレクターは必須になります。
1-9.デザインの良し悪しを決める時
Webディレクターは、ワイヤーを作成した後にデザイナーの方にデザイン作成の依頼をして、出来上がった内容をクライアントに合意を取らなければなりません。クライアントの意図を認識合わせして掴みつつ、デザイナーの方にしっかり意図を伝達して進めなければなりません。
私もデザイナー時代の時に、何度もデザイン修正があり、夜遅くまで仕事をした事があります。
そうなる原因はクライアントと意図がずれている為で、その意図の認識を合わせるには「マーケティング」が必要だと、認識して学習をしていきました。
その実体験をベースに「【結論】デザイン修正を減らすには「マーケティング」が最重要の理由」の記事に内容をまとめました。
【結論】デザイン修正を減らすには「マーケティング」が最重要の理由
1-10.正しく表示がされているか、ブラウザ・システム部分の検証方法のやり方
正しく表示されない、過去のブラウザで挙動がうまく行かない、少し変更しただけなのに、フォームが動かなくなるなどサイト検証を細かくする必要性があります。
私の実体験として、テスト環境ではうまくいったのに、問題なく本番環境で公開したら、動かなくなったなどありますww。
検証も会社によって異なってくる為、検証方法のやり方をクライアント・チーム内で認識合わせをして実行する必要性があります。
それまでうまく制作がいっていても、表示が崩れている・動かないサイトを納品すると信用が全てゼロになってしまいます。
1-11.納品までのスケジュールの工数の考え方が難しい
Webディレクターは、ディレクター・デザイナー・エンジニアの作業工数を計算して、納品までのスケジュールを作成し、ゴールから逆引きをして円滑に進めていかなければなりません。
LPだとPCだけでデザイン・コーディング合わせて「10日〜14日」など、ワイヤー1枚あたり「3日」など業務によって、工数の考え方の指標があります。
またどれぐらいの粒度でやるかによっても、大きく工数は変わってきます。
バッファを取って長くスケジュールを引くとクライアントから長いと言われますし、短く引くとデザイナー・エンジニアの工数が圧迫されて、後々がかなり大変になります。
工数の考え方もなども、こちらのディレクターの書籍に書かれておりますので、参考になります。
「Webディレクション新標準ルール – 現場の効率をアップする最新ワークフローとマネジメント」
1-12.Webディレクターはやるべき範疇が多く、スキルアップに時間がかかる
Webディレクターは「広い技術の知識」や「プロジェクトマネジメント」をしたり、「企画・マーケティング」などやるべき範疇が多くなる為、スキルアップに時間がかかる職種です。
出来るだけ、仕事で腕のいい先輩Webディレクターの技術を真似しながら、普段から書籍を大量に読んで習得をしていきましょう。
私がこれまで読んだ、Webディレクションに役立つ書籍をピックアップした内容「」になります。
Webディレクターの人生を変える最強の本35冊【2021年度版】
結論とまとめ
結論:Web業界歴に10年以上おりますが、日々大変な事・難解な事にぶつかります。ぶつかったら、大体書籍に書かれているので、日々書籍で情報のインストールをしつつ、社内や一緒に仕事をしている人のいい面を全て真似をしていく事で、「大変な事」を「やりがい」に変える事が可能です。
この記事ではWebディレクターの実体験を通して「大変な事」を説明してきましたが、「やりがい」も多くあります。Webディレクターのやりがいを「現役Webディレクターが語る「やりがいを感じる7の瞬間」にまとめておりますので、合わせてどうぞ。
現役Webディレクターが語る「やりがいを感じる7の瞬間」 Webディレクターとは?【仕事内容・年収・未経験からのなり方を12記事で徹底解説】